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November 28, 2020

インフルエンサー養成講座 j-fashion journal(405)

1.スマホに着いていけるか?

 スマホの性能が上がり、スマホがあれば大概のことはできる。しかし、我々はそれを使いこなしていない。
 つい最近まで、ブログやツイッターなど、テキストの媒体が主流だった。テキストを打つのは、キーボードという常識だったが、スマホで原稿を書く作家も増えている。
 フェイスブックやインスタグラムになって、写真が主流になった。以前は良い写真を撮るにはカメラが必要だったが、スマホ搭載のカメラの性能が上がり、スマホでもきれいな写真が撮れるようになった。
 更に、YouTubeのような動画投稿が増え、ツイッターもインスタグラムもフェイスブックも動画が扱えるようになった。
 スマホでも動画が撮れるようになり、スマホアプリで編集ができるようになった。
 PCでインターネットにつなぎWEBサイトを見るのではなく、スマホでSNSを見ることが主流になった。
 消費者はスマホで商品画像を検索し、スマホで買い物を行い、届いた商品をスマホでSNSに上げ、必要なくなればスマホで売却する。全てはスマホが完結している。
 我々のほとんどの人間がスマホを持っているのにも関わらず、多くの企業はスマホ対応が出来ていない。
 何でも出来る機械を持っているのに使いこなせない。これを何とかしたいと思う。
 
2.スマホ動画を学ぶ

 スマホで撮影して、スマホで編集する。そして、スマホからSNSに画像をアップする。その画像を閲覧する人もスマホで見ることになる。
 私はここまでの一貫した作業を学生に学ばせたい。なぜなら、スマホ撮影スキルを持った学生なら、様々な産学連携、コラボレーションが可能になるからだ。
 例えば、ファッション専門学校の学生は繊維産地見学に行くが、これは一方通行である。学生が受け身で学ぶだけで、産地企業のメリットは少ない。
 もし、スマホ撮影ができれば、産地企業を取材し、世界に情報発信が可能になる。そうなれば、産地見学は産地取材になり、最終的には産地PR、産地活性化への貢献になるのだ。
 もちろん、企業でも同様である。企業見学ではなく、企業のPR動画を作る。それも一本ではなく、数十本の作品から企業が選ぶことができるとすれば、それは価値があるだろう。更には、それらの学生の映像を編集し、もっと高度な作品に仕上げることができるかもしれない。
 スマホ撮影、編集の技術は、ビジネスに直結している。ビジネスに直結した技術を教えるのが専門学校の使命ではないか。
 
3.セルフブランディングを学ぶ

 その次に学ぶべきは、セルフブランディングである。実は、デザイナーもコンサルタントもショップオーナーも゛その他の職業でも個人で行うならば、セルフブランディングが重要だ。
 企業に所属して仕事をするならば、企業の信用で仕事は確保できる。しかし、個人は個人の信用で仕事を確保しなければならない。
 技術や創造力は仕事をしてみなければ分からない。最初の仕事は、結果を見てから発注するのではない。まだ実績がないのだから、仕事ができそうな人に依頼する。あるいは、個人として魅力があるから、その人と仕事がしたいと思うのだ。
 ブランドにはブランドコンセプトやフィロソフィが必要になる。あるいは、ブランドストーリー。
 これを個人に置き換える。あなた自身はどんな人生を歩んできたのか。そして、どこに向かっているのか。あなたは、どんなイメージの人だと思われたいのか。そのイメージを獲得するには、どんなことが必要なのか。
 ヘアやメイクはどうか。そして、ファッションはどうか。
 それを客観的に企画していく。自分の好き嫌いが必ずしも、あなたが期待しているイメージ通りとは限らない。ある意味で、アイドルやタレントをプロデュースする発想が必要になる。自分で自分を売り出すのである。
 
4.インフルエンサーになる

 スマホ撮影の技術は、取材した対象をプロモーションすることにつながる。その対象が自分自身に向けば、自分自身をプロモーションすることができる。
 人間とは唯一無二の存在である。一見して平凡な人でも、じっくりと話してみると面白いことが多い。
 ブランディングには差別化が重要である。他人の真似をするのではなく、独自の道を切り開くこと。ある意味で、スノップにならなければならない。他人の目を気にせずに我が道を行くのだ。
 そして、それを発信し続ける。共感する人がいれば、少しずつファンが着くだろう。それが影響力になり、最終的にはインフルエンサーになっていく。
 ファンを獲得することができれば、企業とタイアップしたり、ブランドをプロデュースすることが可能になる。
 結果的にはデザイナーの仕事、クリエイティブディレクターの仕事に進むこともできるだろう。
 もちろん、そのためには更なる勉強と研鑽が必要になるが、それらは仕事をやりながら磨いていけばいい。
 ここまでのことを、カリキュラムにできたら良いと思っている。

*有料メルマガj-fashion journal(405)を紹介しています。本論文は、2019.8.26に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。

August 27, 2020

ファッション専門学校のイノベーション j-fashion journal(395)

1.誰のためのファッションか?

 ファッション専門学校は、洋裁学校からスタートした。洋裁学校で教えたのは家庭洋裁で、自分や家族の服を作ることを目的としていた。その流れは現在も続いている。学生は自分が作った服を自分で着て発表会を行う。基本は自分の着たい服を作るということだ。
 もう一つの目標は、コンテストに入選すること。昔はコンタテストで入賞したり、グランプリを取ることがプロへの登竜門だった。しかし、コンテストの服は仰々しく装飾過多なものが多く、現代人のライフスタイルや現代のファッションに合っているとは思えない。
 そろそろ自分の服とコンテストの服から卒業するべきではないか。
 プロのデザイナーは、クライアントのためにデザインする。多くはアパレル企業の利益を上げるためにデザインするのだ。それには、顧客に支持される服を作らなければならない。自分の好みではなく、顧客の好みに合わせること。そのために、トレンド情報をチェックし、市場調査を行う。
 しかし、アパレル企業が作る服は面白くない。冒険をせずに安全なものを作っているからだ。それに、日本のアパレル企業は新卒のデザイナーを採用することをやめてしまった。
 それなら、学生は何のために服を作ればいいのか?誰のために服を作ればいいのか?
 
2.地域を盛り上げるファッション

 例えば、北海道の専門学校なら、「北海道を盛り上げるためにファッションは何ができるか」を考える。
 例えば、北海道の産業を盛り上げる。農業を盛り上げるファッション。畑をステージと考えて、そこに色とりどりのファッションが働いている。その姿を想定し、テーマを決めてコレクションを作る。そして、畑でファッションショーを行う。
 漁師さんを応援するファッションはどうか。本物の漁師さんをモデルにした写真集を出す。機能的にも優れたファッションを身につけてもらう。普段着ている服をリフォームするのも面白いし、普段着ている服を借りて、その人のサイズに合う服を作る。
 ビアガーデンで着用してもらうチャリティの服はどうか。Tシャツかエプロン、前掛けなど。そこにメッセージのコピー入れて、みなさんに着てもらう。できれば、購入してもらいたい。これもイベント自体が発表の場となる。学生がフォトグラファーとなって、着用した姿を撮影するのも良いだろう。
 
3.観光資源としてのファッション

 北海道の文化や歴史を紹介するなら、アイヌの歴史や文化は外せないだろう。アイヌに伝わる織物、柄などを使った工芸品を作れば、土産物としての需要も高いはずである。
 北海道には繊維産業と呼べるものはほとんどないが、こうした文化を基本にしたコンセプトでモノ作りを行えば、他県で生産したとしても、それが北海道の特産品になるはずである。
 単なるTシャツであっても、その柄がアイヌの伝統的な柄であることが重要であり、そこから北海道テキスタイルのブランディングが可能になると思う。
 
4.国際交流ファッションイベント

 札幌市は中国の瀋陽市と姉妹都市である。瀋陽には魯迅美術大学がある。
 例えば、日中両国共催の「大自然と共生するサスティナブルファッションコンテスト」はできないだろうか。
 あるいは、同じテーマのアニメショートムービーのコンテストでもいい。
 とにかく、まずは学校同士のイベントからスタートし、そこに行政や企業を巻き込むことを考えたいと思う。
 多分どこの都市にも姉妹都市は存在するが、多くの場合マンネリ化した地味なイベントが行われるだけで、盛り上がりはない。若者が参加したくなるような魅力的なテーマのイベントを企画できれば、最終的には観光資源にもなるだろう。
 いずれにせよ、ファッションは時代を動かすパワーを秘めている。個人の趣味嗜好だけで取り組むのは勿体ない。プロを目指すなら、ファッションで世界を動かそうではないか。

August 09, 2015

bd@FashionIndustry学会設立決起集会 j-fashion journal(161)

1.学会のビジョン

 2014年12月14日、立教大学にて、「bd@FashionIndustry学会設立決起集会」が開催された。本学会の発起人は、私、シナジープランニング代表坂口昌章と、立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の瀧澤哲夫教授。
 私は業界に詳しい専門家として、瀧澤教授はビジネスデザインという異なった視点から「ファッション産業にイノベーションを起こそう」というのが、学会設立の目的である。
 最初に、学会のビジョンのイメージを話し合った。その結果が、「ファッションを愛する人達が 幸せにファッションに関われるような ムーブメントをつくりたい!」だ。
 通常、産業を語る時には、産業が主役になる。「繊維関連の国内製造業を守るための課題とは何か」「それを改善するにはどうすればいいのか」等である。
 しかし、こうしたアプローチは成果を上げていない。業界の問題は、当事者だけで解決することはできない。得意先が賛同してくれることが条件であり、その先には消費者から支持されることが必要だ。消費者が動かなければ問題は解決しない。したがって、消費者と生産者は、WIN-WINの関係にならなければならない。生産者の幸せだけでなく、消費者の幸せも同時に考えなければならない。

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December 10, 2004

文化服装学院ファッションビジネス科2年特別講義/2004年12月10日

CIMG0043これからのファッションビジネス/アジアとメディアがキーワード

1.成長期のビジネスに乗ろう!
    ・成長期は全てが良い方向に循環する(企画、成功、自信、満足、良い発想)
    ・成長期には失敗もカバーできる(良い経験になる)
    ・衰退期は悪循環(悪い結果、自信喪失、消極的、後ろ向きな発想)
    ・アジア(中国)の繊維、ファッションビジネスは成長期
    ・メディア戦略も発展途上

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November 25, 2004

目白デザイン専門学校特別講義/2004年11月26日

CIMG0049ファッションビジネスにおける小売りビジネスのポジション
          
1.ファッションビジネスの変遷
   ・きもの、地場産業
   ・輸出(生糸、絹織物、毛織物、合繊織物、安価なアパレル製品等)
   ・オーダーメイド(テーラー、洋装店、オーダーサロン等)
   ・アパレル(日米繊維交渉決裂による内需促進、アメリカの既製服業界をモデル、大衆ファッションブーム)
   ・DCブランド(デザイナーの世代交代、既製服時代のデザイナー)
   ・インポートプレタ(イタリア、フランス等のブランド商品)
   ・セレクトショップ
   ・ユニクロ、2プライスショップ、100円ショップ、アウトレット等

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October 13, 2004

文化服装学院ファッションビジネス科2年特別講義/2004年12月10日

これからのファッションビジネス/アジアとメディアがキーワード          

1.成長期のビジネスに乗ろう!
    ・成長期は全てが良い方向に循環する(企画、成功、自信、満足、良い発想)
    ・成長期には失敗もカバーできる(良い経験になる)
    ・衰退期は悪循環(悪い結果、自信喪失、消極的、後ろ向きな発想)
    ・アジア(中国)の繊維、ファッションビジネスは成長期
    ・メディア戦略も発展途上

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織田学園MD専攻科特別講義/2004年10月13日

アジアネットワークの時代          


1.国内完結型からグローバルネットワーク型へ
    ・史上初めて、大多数の日本人が外国製の服を着ている
    ・紡績、染色、織布、縫製、問屋、小売店まで国内で完結していた
    ・豊かな日本市場を独占することで成長した日本のアパレル企業
    ・日本の国内市場のグローバル化
    ・日本の繊維製造業が空洞化、アジアに進出

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織田学園ファッションビジネス科・スタイリスト科2年特別講義/2004年10月13日

自分の店を持つこと          

1.自分の店を持つ情熱を持っているか?
    ・「店を持つこと」は、活動を継続しなければならない
    ・仕入れ先への責任、従業員への責任、顧客への責任
    ・類似した店が多い中で、あなたの作る店は「存在意義」があるか?
    ・どんな顧客に満足を与えるのか?
    ・どんな情報を発信するのか?

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October 09, 2004

織田学園ファッションビジネス科/スタイリスト科1年特別講義 /2004年10月8日

プレゼンテーションとパフォーマンス

    1.プレゼンテーションとは何か?
        ・「プレゼントを渡す」(いつ、どこで、どのように)
・相手の望むものを与える(ニーズに応える)
        ・論理的な説明
        ・感情に訴求(ビジュアルなツール)
        ・プレゼンテーションソフト(パワーポイント)の活用

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織田学園ファッションビジネス科/スタイリスト科1年特別講義 /2004年10月1日

夢を実現する方法

    1.コンサルティング会社の手法
        ・不採算の会社、赤字の会社を健全な会社に変えるには?
        ・どこが悪いのか、何が悪いのかを分析する
        ・黒字にするには、これだけの売上、利益が必要という試算を行う
        ・悪い部分を直すためのアクションプログラム作成
        ・組織、担当者の再配置
        ・経営会議等でアクションプログラムの進行状況をチェック

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