インフルエンサー養成講座 j-fashion journal(405)
1.スマホに着いていけるか?
スマホの性能が上がり、スマホがあれば大概のことはできる。しかし、我々はそれを使いこなしていない。
つい最近まで、ブログやツイッターなど、テキストの媒体が主流だった。テキストを打つのは、キーボードという常識だったが、スマホで原稿を書く作家も増えている。
フェイスブックやインスタグラムになって、写真が主流になった。以前は良い写真を撮るにはカメラが必要だったが、スマホ搭載のカメラの性能が上がり、スマホでもきれいな写真が撮れるようになった。
更に、YouTubeのような動画投稿が増え、ツイッターもインスタグラムもフェイスブックも動画が扱えるようになった。
スマホでも動画が撮れるようになり、スマホアプリで編集ができるようになった。
PCでインターネットにつなぎWEBサイトを見るのではなく、スマホでSNSを見ることが主流になった。
消費者はスマホで商品画像を検索し、スマホで買い物を行い、届いた商品をスマホでSNSに上げ、必要なくなればスマホで売却する。全てはスマホが完結している。
我々のほとんどの人間がスマホを持っているのにも関わらず、多くの企業はスマホ対応が出来ていない。
何でも出来る機械を持っているのに使いこなせない。これを何とかしたいと思う。
2.スマホ動画を学ぶ
スマホで撮影して、スマホで編集する。そして、スマホからSNSに画像をアップする。その画像を閲覧する人もスマホで見ることになる。
私はここまでの一貫した作業を学生に学ばせたい。なぜなら、スマホ撮影スキルを持った学生なら、様々な産学連携、コラボレーションが可能になるからだ。
例えば、ファッション専門学校の学生は繊維産地見学に行くが、これは一方通行である。学生が受け身で学ぶだけで、産地企業のメリットは少ない。
もし、スマホ撮影ができれば、産地企業を取材し、世界に情報発信が可能になる。そうなれば、産地見学は産地取材になり、最終的には産地PR、産地活性化への貢献になるのだ。
もちろん、企業でも同様である。企業見学ではなく、企業のPR動画を作る。それも一本ではなく、数十本の作品から企業が選ぶことができるとすれば、それは価値があるだろう。更には、それらの学生の映像を編集し、もっと高度な作品に仕上げることができるかもしれない。
スマホ撮影、編集の技術は、ビジネスに直結している。ビジネスに直結した技術を教えるのが専門学校の使命ではないか。
3.セルフブランディングを学ぶ
その次に学ぶべきは、セルフブランディングである。実は、デザイナーもコンサルタントもショップオーナーも゛その他の職業でも個人で行うならば、セルフブランディングが重要だ。
企業に所属して仕事をするならば、企業の信用で仕事は確保できる。しかし、個人は個人の信用で仕事を確保しなければならない。
技術や創造力は仕事をしてみなければ分からない。最初の仕事は、結果を見てから発注するのではない。まだ実績がないのだから、仕事ができそうな人に依頼する。あるいは、個人として魅力があるから、その人と仕事がしたいと思うのだ。
ブランドにはブランドコンセプトやフィロソフィが必要になる。あるいは、ブランドストーリー。
これを個人に置き換える。あなた自身はどんな人生を歩んできたのか。そして、どこに向かっているのか。あなたは、どんなイメージの人だと思われたいのか。そのイメージを獲得するには、どんなことが必要なのか。
ヘアやメイクはどうか。そして、ファッションはどうか。
それを客観的に企画していく。自分の好き嫌いが必ずしも、あなたが期待しているイメージ通りとは限らない。ある意味で、アイドルやタレントをプロデュースする発想が必要になる。自分で自分を売り出すのである。
4.インフルエンサーになる
スマホ撮影の技術は、取材した対象をプロモーションすることにつながる。その対象が自分自身に向けば、自分自身をプロモーションすることができる。
人間とは唯一無二の存在である。一見して平凡な人でも、じっくりと話してみると面白いことが多い。
ブランディングには差別化が重要である。他人の真似をするのではなく、独自の道を切り開くこと。ある意味で、スノップにならなければならない。他人の目を気にせずに我が道を行くのだ。
そして、それを発信し続ける。共感する人がいれば、少しずつファンが着くだろう。それが影響力になり、最終的にはインフルエンサーになっていく。
ファンを獲得することができれば、企業とタイアップしたり、ブランドをプロデュースすることが可能になる。
結果的にはデザイナーの仕事、クリエイティブディレクターの仕事に進むこともできるだろう。
もちろん、そのためには更なる勉強と研鑽が必要になるが、それらは仕事をやりながら磨いていけばいい。
ここまでのことを、カリキュラムにできたら良いと思っている。
*有料メルマガj-fashion journal(405)を紹介しています。本論文は、2019.8.26に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。