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July 11, 2023

地域ブランドと神様の商売を考える j-fashion journal(543)

1.ローカルビジネスの拠点

 神様のビジネス、神社のビジネスについて考えてみたいと思います。
 その前提は、グローバリズムの終焉です。。時代は対極から対極へと動きます。グローバルの対極はローカルです。ローカルのビジネス、ローカルなブランド、ローカルなサプライチェーン。ある意味で、地域の経済的自立であり、生活産業全体の地産地消化です。
 ローカルブランドの構築には、ローカルな歴史、文化、風土等に根ざした、コンセプトやストーリーが必要です。その中核の役割を、神社に担っていただくことはできないでしょうか。
 勝手ながら「神社の新しいビジネスモデル」について考えてみたいと思います。
 
2.J2B(神社toビジネス)の神社

 一般の神社は、個人を対象する、「J2C、(神社toコンシュマー)の神社」です。お参りするのも、御神籤やお守りを買うのも個人です。
 それに対して、「J2B(神社toビジネス)の神社」という考え方はどうでしょうか。
 仕事に関係する団体は、商工会議所、協同組合や工業組合、商業組合等があります。しかし、地元の組合も、業務が地元に根ざしているとは限りません。大企業の下請け、海外メーカーへの素材や部品の供給、様ざまな分野の委託加工、海外製品の販売等、地元以外の地域や企業と結びついている企業の方が多いでしょう。特に、グローバルビジネスが増えるにつれ、企業と地元とのつながりは希薄になっています。
 コロナ禍、戦争、経済制裁等により、グローバルビジネスは停止し、グローバルサプライチェーンは分断されました。
 トレンドは対極に振れます。グローバルの次は、その対極であるローカルが注目されるでしょう。地球は多様性に満ちています。地域単位で経済が自立すれば、余計な運送費や燃料費は掛かりません。GDPは減少するかもしれませんが、貧富の格差は縮小し、人々の幸福度は上がるはずです。
 ローカリズムが主流になる未来を想定すると、地域の中核にあった鎮守の神社が新たな機能を果たすのではないでしょうか。
 
3.神社を核としたクラウドファンディング

 クラウドファンディングは、プロジェクトを提示し、出資(予約購入)を募る仕組みです。ローカルなプロジェクトも数多く紹介されています。地場産業に根ざしたもの、伝統工芸的なもの、地域の歴史や文化をコンセプトにしたものなどです。
 クラウドファンディングで重視されるのは、つながり、関係性です。
 例えば、デザイナーと工場が新製品を作るとします。そこに、神社の要素が加われば、よりインパクトが上がるでしょう。神社は地域の歴史であり、地域コミュニティの核となる存在です。例えば、プロジェクトの成功祈願を神社で行うことで、地域性が明確になります。
 クラウドファンディング限定で、神社とのコラボ商品を販売することも可能です。神社名は、地域ブランドになり得ます。
 無病息災、家内安全、交通安全、疫病平癒等の祈願文と神社の名前、神紋等が商品に入っていれば、それが魅力にもなり得ます。
 ブランドヤイヤリティのように、売上の一部を寄進する、という条件をつけてもいいと思います。

4.新しい市(いち)の開発

 神社の境内では様々な市が行われます。例えば、ほうずき市、酉の市、羽子板市、だるま市、朝顔市等々です。
 市は地域イベントであり、神社の境内が使われました。神社は地元の人が集まる場として定着していたからです。これらの市で売られるものは、生活必需品ではありません。縁起物、飾り物が中心です。
 毎日使う日用品は商人から購入します。神社は氏子、産子(うぶこ)の商売の邪魔をすることはありません。それで、年に一回だけ縁起物を売る、市ができたと思います。
 これは百貨店の催事イベントに似ています。逆に言えば、百貨店の催事イベントで扱っている商品は、神社の市にもなり得るものです。
 例えば、伝統工芸品の販売。伝統工芸の販売は、全国の百貨店を巡回して行われます。 神社も単独で市を開催するのも良いが、全国の神社が連携し、巡回できる仕組みがあれば、神社の販売だけで生活できるようになるでしょう。そして、神社にとっても参拝客を増やせます。
 地元の行政機関や商工会議所と組んで、地場産業活性化の市を企画するのはどうでしょうか。境内にテントを張って販売し、テントと一緒に全国を巡回するという企画です。
 
5.神社をブランドと考える

 地域ブランドとして神社をブランド化することも考えられます。
 例えば、神社の書体やシンボルのデザインを新たに設定します。元からある神社の書体をなくすという意味ではありません。新たな用途に使うデザインを開発するということです。
 あるいは、神社オリジナルの文様をデザインします。これらをコンペ方式にして公募することも可能でしょう。
 優秀作品を展示するのも、イベントになります。
 これまでの地域ブランドでは、「ユルキャラ」が有名でした。例えば、「クマモン」です。但し、かわいらしいキャラクターは、子供向け商品になりがちですし、キャラクター性が強いほど相性の悪い商品も出てきます。
 現在、神社で購入できるは、お守り、御札、御神籤、破魔矢、干支の土鈴、根付、お土産の饅頭、お神酒等です。
 これらは何年も商品開発が行われず、マンネリ化してます。勿論、伝統を守ることは大切ですが、そこに新しいものが加わってもいいし、限定販売のものがあってもいいと思うのです。
 例えば、御札なら、企業向けにインテリアにマッチする大型で高級なイメージのものがあってもいいでしょう。
 お守りも同様です。だれもが購入できる安価なお守りも重要ですが、高級なものがあってもいいと思います。例えば、本金糸(化粧まわしに使われる金箔を和紙に漆で貼り付け、裁断し、糸にしたもの)を丹波ちりめんに刺繍したお守り袋を完全オーダーメイドで作るのはどうでしょうか。
 オーダーメイドならば、結婚指輪等も可能です。結婚式を行う神社なら、神社名と結婚の日を刻印したオリジナルリングを開発できます。
 干支にちなんだ手作り工芸品の作家を集めて、予約即売会を行うことができれば、新たな商品開発にもつながります。
 これまで、手つかずだっただけに、神社のイベント開発、ブランド開発、商品開発には可能性があふれています。

*有料メルマガj-fashion journal(543)を紹介しています。本論文は、2022.4.18に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。  

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