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August 27, 2020

藍染め木綿の魅力を伝えたい j-fashion journal(397)

1.働くきものは藍染め木綿

 江戸時代の末期、日本の働くきものは藍染め木綿で作られていた。まだ、洗剤がない頃、藍染め木綿は、その抗菌性により、水洗いだけでも臭いが出にくく、皮膚病や汗疹にもなりにくかった。公衆衛生の面からも、藍染めが奨励された。
 農民の野良着だけでなく、漁師も山の民、商人や職人の現場で働くきものは藍染めが主流だった。つまり、大半の日本人にとって先祖が着ていたきものは藍染め木綿だったと言える。
 新品の反物からは、藍染め木綿の長着が作られる。当然、よそいきである。
 江戸時代は古着流通が発達していたので、庶民の多くは古着を着ていた。次第に使い込んで、すり切れた部分を次当てたりしながら、次第に普段着の短いきものに仕立て直される。 そして、継ぎを繰り返しながら、ぼろぼろになるまで、一枚のきものを使い続けたのである。
 藍染め木綿の着物を着て、そんな暮らしを思い描いてみるのも悪くない。

2.藍の効能を五感で感じる 

 綿と藍が出会うことで、「藍染め木綿」という温かく柔らかで、しかも抗菌性を持つスーパー繊維が生まれた。それにより、一気に需要が拡大した。
 また、干鰯を肥料に使うことで、綿と藍の生産量が爆発的に増加した。その結果、日本中の人々が藍染め木綿のきものを着ることができるようになったのだ。
 藍染め木綿は、抗菌性だけでなく、防虫や蛇除けの機能も持っていたので、屋外の作業には最適だった。農薬のなかった時代、現在では想像もできないくらい虫は多かった。また、石鹸がないので、身体を清潔を保つのも難しく、皮膚病も多かった。そうした環境で藍染め木綿を着用することは、現在では想像できないくらい快適だった。
 触れば色が落ちるくらいに濃く染めた藍染め木綿は、着た途端に経皮吸収され、また、藍の香りが嗅覚を刺激した。藍の色そのものが薬であり、身体に良いものだと認識されていた。
 現在は、洗剤があるので、衣服を清潔に保つことは簡単である。しかし、藍を素肌に着ることにより、昔の人々と同じように藍を五感で感じることができるのだ。
 
3.色の経年変化を楽しむ

 藍の最大の魅力はその深いブルーだ。しかも、化学染料のような単純な色ではない。自然で複雑な色だ。
 それが年月と共に、褪せていく。その褪色もまた美しい。時間を表現する色である。
 すり切れたり穴が空けば、そこを丁寧に繕っていく。あるいは、すり切れそうな部分を刺し子したり、継ぎを当てたり。色の経年変化に加えて、こうした補修作業もまた、製品に想いを加え、オンリーワンにしていく。
 藍の経年変化を楽しむには、継ぎや刺し子のワークショップを行ったり、製品の下取り、リメイク、再販売等の仕組みを考えるのも良いだろう。
 
4.究極のサスティナブルファッション

 現在、日常で我々が着用している服は、一生使い続けることはないだろう。一枚の服を一生着ること。一生ものの服を手にすること。これを究極のサスティナブルファッションにできないだろうか。
 例えば、新しい服を購入して一年目にどんな色になっているのか。あるいは、どこを補修したのか。リメイクしたのか。、そんな変化をみんなで楽しみながら、共有していくのである。

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