My Photo

お知らせ

無料ブログはココログ

« 国産サラブレッドレザーのブランド j-fashion journal(393) | Main

November 21, 2019

中国の資本を活用した経営再建 j-fashion journal(394)

1.日本企業、中国企業に欠けているもの

 日本の中小企業には技術と経験がある。しかし、資本力と決断力が乏しい。
 中国の中小企業は資本力と決断力はあるが、技術と経験に乏しい。その両者を組み合わせれば、国際競争力のある中小企業が生まれるのではないか。
 具体的に言えば、中国企業の資本を日本企業に注入して、日本企業の体質改善をすると同時に、中国市場や中国企業への技術ライセンス等により成長戦略を描くというものだ。
 中国企業にとって、技術や経験を金で買うという発想は珍しいものではない。時間を費やして技術を身につけても、ビジネス環境が変化すれば役に立たなくなる。それなら、その時間も含めて金で買おうと考える。
 日本企業は、というより日本人は結果よりプロセスを重視する。結果がでなくても、努力する人を評価する。逆に言えば、努力を金で買うという行為には嫌悪感を感じるのだ。
 一方で金がなくて首が回らない企業は少なくない。不良在庫を抱え、資金繰りに苦労している。短期借り入れで一時的にしのいでも根本的な解決にはならない。構造的な構造改革が必要なのだ。
 例えば、不良在庫を一気に処分する。短期借入金をまとめて返済する。それには資金が必要である。日本の銀行は担保のない資金は貸し付けない。それなら中国企業の投資を受けるのはどうだろうか。

2.M&Aも事業承継の一つの方法

 他社の資本を受け入れれば、それまでのように好き勝手な経営はできなくなる。あるいは、社長交代を迫られるかもしれない。
 しかし、経営を続けていれば、連帯保証人として債務を引き受けなければならない。あるいは、自己破産をするかだ。
 考え方を変えれば、他社の資本を受け入れ、会社を存続させることは、社員や取引先の生活を守り、顧客に迷惑をかけないことでもある。
 経営者が変わることで業績が好転するかもしれないし、中国企業との連携により、中国市場への進出や別のビジネスモデルが見えてくるかもしれない。それを自分の手で行うか、それとも他人に委ねるかである。
 発想を変えれば、資本参加やM&Aも事業承継の一つの方法と言えよう。
 
3.中国人と日本人の経営発想の違い
 
 かつて中国は国営企業しかなかった。従って、経営者が自分の子供に事業を承継させることはなかった。自分が経営者としての権力を持っている時にいかに利益を上げるか。いかに個人的な資産を形成するか、が課題だった。「企業の信用」や「企業の継続性」について考えることはなかったのである。
 民間企業が認められるようになり、企業を自分の子供に承継させるケースが出てきて初めて、企業に対する信用の重要性に気がつき、事業の継続性を考えるようになった。そうなると個人の資産だけではなく、会社の資産についても考えるようになる。
 一代限りの経営を前提にすれば、技術を研鑽することよりも、投資を優先するのも当然だろう。彼らには時間がないのだ。
 こうした背景があるので、中国人経営者は簡単に企業を売却したり、買収したりすることができる。
 日本は「もの作り」を重視する。技術を研鑽するには、事業承継が重要である。利益を上げるよりも、事業承継と技術伝承が重要と考える。
 この両者の違いを理解して、事業計画を策定して、運営するのは非常に困難だろう。互いの考え方には根本的な違いがあるからだ。
  
4.中国企業との連携による成長プラン

 日本と中国の経営者の発想も、企業のあり方も大きく異なる。それでも、戦略的な連携の可能性を考えたいのは、それがどのような資本関係であろうとも、互いにメリットがあるからである。
 中国企業は中国国内市場で欧米ブランドとの競合が激しくなっている。また、欧米市場に輸出するには、製品の完成度が高めなければならない。それには、日本企業のノウハウを活用したいところだ。
 日本企業も日本国内市場だけでは成長が見込めない。海外市場進出を考えたいところだが、その経験もネットワークもなく、多くの企業が失敗している。
 中国のネットワークと資本力、日本の技術や管理をつなげることで、初めてグローバル市場で戦える水準になると思うのだ。
 単純に、そんな企業を見てみたいとも思う。現在は時期尚早かもしれないが、少なくとも3~5年の内には実現するのではないか、と期待している。

*有料メルマガj-fashion journal(394)を紹介しています。本論文は、2019.6.10に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。 

« 国産サラブレッドレザーのブランド j-fashion journal(393) | Main

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

« 国産サラブレッドレザーのブランド j-fashion journal(393) | Main