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January 08, 2019

AI時代のファッションビジネス j-fashion journal(287)

1.ファッションの仕事が変わる

 世間では「AIブーム」らしい。実際、ベンチャー企業は「AIやってます」というと、お金が集まるとか。
 人間とAIのどちらが優秀かは、ケースバイケースだろう。しかし、AIブームの現在、人間のコンサルの意見より、AIを活用して導き出された意見の方が信頼されるに違いない。そんな風潮である。
 ファッションビジネスにおいて、どんな場面でのAI活用が考えられるだろうか。
 店頭販売においては、たとえば、顔認証とデータベースを連携すれば、販売員の持つタブレットにその情報を表示することができる。過去の買物履歴が分かれば、より効果的な接客ができるだろう。また、AIによるリコメンドサービスができれば、人間の販売員がお勧めするより信頼性が高まるかもしれない。
 更に、店頭販売情報がクラウドに蓄積されれば、AIが自動的に店間移動や商品発注が行うことができる。
 VMDにおいても、在庫状況によってAIが最適な商品のレイアウトを教えてくれるかもしれない。
 ネット販売では、更にAIの活躍が期待される。アマゾンで買物をしている人は、過去の購買履歴や閲覧履歴に基づいた広告が表示されるのを経験しているだろう。
 また、最近では問い合わせにチャットを使っているケースが増えているが、24時間体制で対応するには、AIの支援が欠かせない。
 

2,企業と職種が変わる

 AI活用によって、会社における仕事の内容や比重が変化するだろう。
 交通費精算や出張旅費精算は、位置情報と共に自動的に作成される。また、スケジューリングやアポイントなどもAI秘書が補助してくれる。
 単純な事務作業はAIに任せることになるだろう。また、情報の収集や分析もAIが担うので、中間管理職の仕事は減少する。これが加速すれば、マネジメントをする役職よりも現場の職種の価値が高まるのではないか。
 アパレル企業では、予算の作成、予算進行管理、売上実績の分析はAIが担うかもしれない。また、商品MD計画、アイテム構成比の作成や商品価格設定、原価管理等についても、AIが支援してくれるだろう。
 こうしたノウハウが活用できるようになると、メーカーが小売業に参入するという流れも加速するかもしれない。
 一方で、多くの日本企業は人員を削減して、AIに投資するという道を選ばないだろう。この問題は、女性活用にも似ている。責任ある立場に女性社員をつけたり、女性役員を増やした方が企業の業績向上につながることは、分かっていても、簡単にはそうならない。実力主義的な評価基準の策定や報酬制度も同様である。採用した方が企業にとってプラスになることが分かっても、それを採用することで、既存の男性社員の既得権が奪われるならば、全力で反対するのだ。
 AI導入でも、マネジメント担当者は既得権を守ろうとするだろう。合理的な評価や報酬システムは採用されず、無駄も温存されるに違いない。一方で、AIの経費を捻出するために、更に非正規雇用の社員が増え、益々貧富の格差が生じるのではないか。
 それでも、最終的には、合理的な業務フロー、評価と報酬システムを採用した企業が競争優位性を高め、企業の世代交代が加速すると思われる。
 
3.ライフスタイルが変わる

 AIが普及したら、「人間の仕事がなくなるのではないか」という予測があるが、私はその意見には与しない。
 もし、本当にAIが我々の生活に浸透したら、我々はAIを意識することなく、当たり前に使うはずだ。インターネットに接続するのが大変な時代に、今のスマホを予測できた人はいないだろう。スマホは凄く便利だが、慣れてしまえば当たり前だ。スマホの原理を考えることなく、スマホでできることを楽しんでいるだけだ。
 もし、仕事の時間が減少すれば、人々はその時間を何に使うだろうか。ゲームに使うのならば、AIを活用して次々と高度なゲームが生れ、ゲーム産業は更に発展するだろう。もし、グルメに時間を使うのならば、レストラン産業は発展するし、旅行に使うならば旅行ビジネスが発展する。
 10年前に現在のスマホゲームはなかったし、そのビジネスも存在しなかった。同様に、AIの普及により、新たなビジネスが多数生れるはずである。AIは既存のビジネスを奪うかもしれないが、その頃には新しいビジネスが生れているし、既存のビジネスは儲からなくなっているに違いない。
 仕事でAIを活用すればするほど、余暇には仕事のAIを遠ざけるかもしれない。逆に、遊びの時間だけ、全く異なるAIと遊ぶかもしれない。
 
4.国家はAIをどう使う?

 企業がAIをどのように活用するかという問題と同様、国家がAIをどのように使うかは、国家間競争に大きな影響を与えるだろう。しかし、アマゾンやグーグル、フェイスブックに国家は対抗できるのだろうか。
 おそらく、AIはこうしたグローバル企業が主体となって、進化を加速させるだろう。世界の法律や為替の状況をAIが把握し分析すれば、利益を上げるのは容易になる。国家がグローバル企業よりも不利なのは、法律を作るスピードがあまりにも遅いことだ。
 日本の選挙制度は、未だに一票の格差を問題にしているが、AIが調整すれば、最適な解が簡単に見つかるだろう。しかし、そうはならない。利害関係の調整が必要になるからだ。
 どこかの市町村でAI行政特区を作り、行政のほとんどをAIに任せたら、どうなるだろう。立法の提案もAIが首長や議会に行う。人口が小さければ、インターネットに接続しているテレビを各家庭に配布し、住民投票を簡単に行えるようにする。そうすれば、AIの提案を直接住民投票にかける直接民主主義が生れるかもしれない。
 もし、この特区の経営が成功すれば、行政のあり方が変わるだろう。
 しかし、何度もいうように、既得権を持つ人々は断固反対するに違いない。しかし、為替や株の売買については、AI間競争が始まるだろう。それを法律で規制できるのだろうか。
 AIは進化を続ける。おそらく、どこかの時点で一定の性能以上のAIは規制を受けると思う。でも、今現在は自由な時代だ。AIの進化を楽しもうではないか。

*有料メルマガj-fashion journal(287)を紹介しています。本論文は、2017.5.22に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。

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