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July 14, 2018

高級テキスタイルのプロモーションショー j-fashion journal(279)

1.高級テキスタイルが売れない

 ファストファッションの勢いは止まらず、世界のアパレル製品の価格水準は下がり続けている。同時に、高価な天然素材の比率が下がり、合繊主体の機能素材が伸びている。もしかすると、未来の人々はスポーツウェアのような素材に身を包んでいるのかもしれない。
 しかし、ファッションは変化する。あるいは、差別化を求める人々が存在する。軽くて機能的なテキスタイルを求める人がいる反面で、重くてもスタイリッシュなテキスタイルを好む人もいるのだ。
 高付加価値なテキスタイルが生産できる筆頭は、日本とイタリアだろう。日本やイタリアの高級テキスタイルの生産を維持するにはどうしたら良いのだろうか。
 

2.ベターゾーンのアパレル市場の活性化

 世界で最も高額な生地を使っているのは、どんなアパレルだろうか。
 実は、ラグジュアリーブランドも高い生地を使わなくなっている。むしろ、オーダーメイドの個性的なデザイナーズブランドや専門店向けの小さなアパレル企業が高いテキスタイルを使っている。
 最近は、著名なラグジュアリーブランドもがっかりするような生地を使っていることもある。
 私は、個性的なデザインのオーダーメイドに可能性を感じている。ラグジュアリーブランドの下の価格ゾーンである。スーツで10万円から30万円のゾーンである。
 この価格帯の商品を作るデザイナーを育成することが、高級テキスタイルの市場を作ることにつながるだろう。

3.テキスタイルとデザイナーのマッチング

 一つのテキスタイルメーカーと一人のデザイナーをマッチングさせる。勿論、条件はオーダーメイドの対応ができて、10~30万円の価格帯の商品を作れることだ。
 新人デザイナー支援がアパレル業界の課題であることは間違いないが、若いデザイナーでオーダメイドに対応できるだけの技術を持っている人は少ない。
 また、高額商品のターゲットは若者ではない。経済的に余裕のある大人の層である。日本国内では、この市場は非常に狭いが、国際的に見れば、最も可能性が高い。
 テキスタイルメーカー一社で、フルアイテムを賄うことはできない。ジャケット、コートの生地が得意なメーカー、ワンピース、ブラウス、スカートの生地が得意なメーカーは異なる。また、ウール専業、コットン専業、シルク専業等、得意な原材料も分かれている。
 そこで、フルアイテム展開ではなく、最もテキスタイルを活かすアイテムに絞って、オーダーメードで販売するというアプローチが必要だろう。
 場合によっては、アイテム毎の得意な縫製メーカーをマッチングさせるのも良い。

4,テキスタイルシンポジウム

 デザイナーにノミホートしてもらう前に、高級テキスタイルメーカーによるシンポジウムを開催したい。
 これまでの展示会では、出展者のこだわりをじっくり聞く機会がなかったし、直接商品について解説してもらうこともできなかった。テキスタイルシンポジウムを開催することにより、ファッションに興味を持つ顧客、小売店バイヤー、アパレル企業のデザイナー、ファッション業界を目指す学生等が聞きに来るだろう。これ以上のテキスタイルを勉強する機会はないからだ。
 各社の特徴、商品の特徴を解説したWEBを作成する。それを理解してもらった上で、デザイナーがコラボレーション参加のノミネートを行う。最終的には、テキスタイルメーカーとデザイナーが話し合い、テキスイルメーカーが主導的にデザイナーを選ぶという形で良いと思う。
 そして、テキスタイルメーカーとデザイナーのマッチングを紹介するWEBを作成する。

5.クラウドファンディング型顧客マッチング

 テキスタイルメーカーは、コレクションのための生地を提供する。作品は5~10点程度。デザイナーは、標準サイズ(モデルサイズ)でサンプルを作り、動画撮影、製糸か撮影を行う。これらの作業は、事務局で集約することによってコストダウンが図れるかもしれない。
 資本力のないデザイナーのために、クラウドファンディングの手法で受注を取る。この段階で発注してくれる顧客には特別の価格で商品を提供しても良いのではないか。また、もし、顧客が納得すれば、顧客にモデルになってもらって動画、静止画を撮影するのも良いだろう。
 ここで受注できれば、売上が見込めるので、サンプル制作費用も手当てしやすくなるはずだ。
 最終的には、実際に対面して採寸、仮縫い、制作、納品という手順を踏むことになる。゛

6.アパレル企業とのライセンス契約

 基本はオーダーメイドだが、デザイナーとライセンス契約したいというアパレルがあれば、そのマッチングをするのも良いだろう。
 特に、中国やASEAN諸国のアパレル企業は企画力も弱く、自社ブランドも育っていないことが多い。この仕組みに参加することで、自社ブランド開発ができるのではないか。
 あるいは、アパレルの経営者がオーダーメイドの服を作り、自分で試してからライセンス契約という流れがあってもいい。
 日本のアパレル企業もライセンス契約を推奨したい。オーダーメイドがコレクションラインで、ライセンス生産による量産がセカンドラインという位置づけである。

*有料メルマガj-fashion journal(279)を紹介しています。本論文は、2017.3.27に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。

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