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October 09, 2017

NAVERまとめとブログと j-fashion journal(253)

1.引用を前提にした「NAVERまとめ」

 私のブログは、自分自身の問題意識や課題から始まる。社会的なテーマを選ぶ時は、検索をかけるが、その場合でも直接的な引用は避け、自分の言葉に置き換えるようにしている。引用はクレームの原因になるからだ。
 しかし、このような懸念は無用なのかもしれない。自由に他のWEBやブログから引用し、まとめサイトを作るという「NAVERまとめ」が存在しているのだ。
 私も「NAVERまとめ」は、何度も目にしていた。グーグルで検索すると、上位に表示されることが多い。しかし、誰でも自由に「NAVERまとめ」を作れることは知らなかった。
 従来の私の流儀では、自分で検索したWEBやブログを読み、自分なりに解釈、分析して、自分の言葉で原稿を書く。当然、読者は、私がどんなWEBを参照したのか知ることはできない。
 「NAVERまとめ」を作れば、読者は参照WEBを全て読み、比較することかできる。足りないのは、独自の視点や解釈、そこから導かれる仮説や論考である。しかし、それらを文章として「NAVERまとめ」に加えることも可能だ。あるいは、結論を自分のブログにまとめ、それを引用しても良い。

 一つのテーマを多くの視点で比較検討できるのだから、一人のブログを読むより、読者にとっては参考になるに違いない。
 
2.「NAVERまとめ」の作り方

 「NAVERまとめ」に接続し、ログインする。「まとめ作成」をクリックし、タイトルを入力。アカウントの追加から、「リンク」を選び、更に「探して追加」を選ぶと、WEBを検索できる。引用するコンテンツを選び、右側の「+」を押す。これだけで複数のWEBがタイトルと共に画面に並ぶ。「下書き保存」すれば、公開されずに自分用に保存することができる。
 実は、ここまでだけでも便利な機能だ。自分の興味のあるキーワードを入れて、いくつかのWEBを集めておく。あとから、じっくり読むことで、まとまった情報がインプットできる。あてもなく、ネットサーフィンするより余程効率が良い。
 試しに私も「NAVERまとめ」を作ってみた。タイトルは、「爆買い後の百貨店の生きる道」。「探して追加」で、9本のプログを選び、画面に並べてみる。それぞれのコンテンツを読み、見出しと説明をつける。
 9本の記事を読んでみて、それぞれの趣旨が異なることが分かった。中国側に立って、中国企業のことを考えている人。爆買いで迷惑している日本人の立場で書いている人。爆買いに依存している小売店の立場で書いている人。そして、日本国内の政治と景気について考えている人。同じようなタイトルであるにも関わらず、視点や内容は様々だ。
 そして、それらには語られていないが、私が知っていることもいくつか出てきた。爆買いが減少してきたという現実の次にどんな提案をすべきか、というのも私の領分だ。
 私は自分のために、集めたWEBの内容を箇条書きにまとめ、「まとめのまとめ」というタイトルをつけてみた。
 そして、冒頭に、「坂口昌章の視点論点『投資に見合う商品と体験型イベントを』」として、自分の考えと提案をまとめてみた。
 私は、リンクを張った相手の了解を得ていない。苦情が来ると、NAVERは非公開にするというので、非公開になるまでは大丈夫というわけだ。仮に、非公開になっても、自分の文章をブログに発表することはできるだろう。
 

3.「NAVERまとめ」の意義

 学術論文は、参考文献や参考論文をベースに組み立てるのが一般的だ。知的財産を受け継ぎながら、知的財産を膨らませ、新しい価値を与える。その連鎖がアカデミズムを支えている。
 私のブログのように、人の論文を読んでも、正式に参考文献として引用せずに、自分の意見として発表するという態度はアカデミズムに反している。私はアカデミズムの書き手ではなく、完結で分かりやすい文章を目指すジャーナリストに近い書き手なのだ。
 「NAVERまとめ」は引用文献を明記している。それを土台に自分の論理を展開することは、アカデミズムに通じるものがある。しかし、自分の論考を加えずに、引用文献だけを羅列して発表するのでは、アカデミズムとは言えない。
 「NAVERまとめ」は、Youtube同様、アクセスに応じた報酬が受け取れる。そのため、初期の「NAVERまとめ」は、アクセスを増やすことを目的に、大量のまとめサイトを作成し、クレームが来たら逃げるというケースが多かったらしい。
 そのため「NAVERまとめ」の評判は芳しくない。しかし、どんな道具でも、使い方で生かすことはできる。
 今回の私の実験は、報酬を狙うものではなく、新しいコンテンツを生み出す実験である。簡単に書けて、簡単に読める。ジャーナリストに近い感覚で作成したいと思っている。
 
4.まとめとは要約

 分厚い企画書や報告書を作成すると、必ず「要約版を作ってくれ」と言われる。偉い人は分厚い報告書を読む時間がないのだそうだ。
 「それなら要約版だけでいいじゃん」と思うのだが、分厚い報告書ではないと十分な報酬を受け取ることができない。誰も読まない報告書を作り、要約版を作り、要約版だけで内容を判断されるのである。
 「NAVERまとめ」でも、最も求められるのは要約版ではないのか。詳しく知りたい人は、全ての記事を読んでね、という前提で要約版を作る。そして、そこに提案やアイディア、コンセプトを加える。
 企画書もコンセプトは単純なほど良い。しかし、それを裏付ける資料は膨大な方が喜ばれる。
 サラリーマンは、多くの書籍を読むことで評価が上がる。上司から「良く勉強してるね」と褒められるのだ。
 コンサルタントは、他人の書いた書籍の内容を披瀝しても褒められない。他人の意見を引用するなら、その本を読めばいいからだ。我々は常にオリジナルの意見を求められる。そうは言っても、前例のないような超ユニークなアイディアは評価されない。前例がないことが不安を招くからだ。
 あまり知られていない前例があり、分かりやすくて、オリジナルな提案が求められる。
 「NAVERまとめ」を作ることは、裏付けを列挙することだ。これは、ビジネスマンのスキルアップにもつながるだろう。
 みんなで「NAVERまとめ」を作って発表するというワークショップがあってもいいかもしれない。
 いずれにせよ、まだ「NAVERまとめ」という道具は十分に活用されているとは思えない。まだまだ可能性があると思う。

*有料メルマガj-fashion journal(253)を紹介しています。本論文は、2016.9.26に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。

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