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October 11, 2017

スキンケア商品のファッション的マーケティング j-fashion journal(263)

1.ラグジュアリー路線は少量販売から

 メイドインジャパンの商品は、どうしても高額になる。高額商品は実用品ではない。贅沢品、すなわちラグジュアリー商品である。ラグジュアリーな商品を販売するには、ブランディングが必要だ。
 ラグジュアリーブランドは、独自の世界観を持たなければならない。マーケティング的なアプローチだけでは、プレミアムにはなっても、ラグジュアリーにはならない。
 ラグジュアリーブランドは、魅力ある上質な商品に加えて、感動を与えるサービスが不可欠である。更に、ハイソサエティの顧客とのコミュニケーションと支持を得て、初めてラグジュアリーブランドとして認知される。認知されるまでは、少量の高付加価値商品を展開していかなければならない。
 大量生産が成立しない限り、採算が取れない分野もある。工業製品の場合、一気に市場を獲得しなければ生産ロットが増えない。ブランドが確立するまで待つには、それなりのコストが掛かる。それに耐えられないのであれば、ラグジュアリーブランドを目指すのは難しい。


2. オートクチュールと香水

 オートクチュールのメゾンの多くは、ライセンスの香水を展開している。香水は、香りを身にまとうという意味では、服と同じ意味を持つ。オートクチュールのドレスは、機能的な服ではなく、審美的な服である。香水も同様であり、スキンケア等の機能は持たない。
 機能を持たないからこそ、限りなくアートに近い価値を持つ。直接役に立たないからこそ、価格を自由に設定することかできる。買わなくても、生活に支障をきたすことはない。ある意味で無駄なものだからこそ、無限の価値を持つ可能性があるのだ。
 「デザインとは機能である」という定義は、バウハウス以降の20世紀の思想である。
 19世紀にスタートしたオートクチュールコレクションだが、20世紀になるとプレタポルテコレクションを開始する。
 ファッションの世界で「デザインとは機能である」という考え方が普及したのは、大量生産の時代、既製服の時代になってからである。
 機能という要素が強くなるにつれ、ライセンス商品は、アクセサリー、時計、メガネ等の機能的商品に広がっていく。
 スキンケア商品にも、ラグジュアリーな要素を持たせることは可能だろう。そのためには、ラグジュアリーな原材料、製法と魅力的なパッケージ、贅沢なサービスが必要になる。
 それをファッションのショップだけで行うことは難しいが、旗艦店に小さなスキンケアサロンを併設し、その商品だけを店頭で展開するという手法であれば成立するのではないか。

3.モデルルートの中国市場進出

 中国アパレルの旗艦店には、VIPサロンを設置することが多い。顧客サービスの一環として、VIPサロンの中で特別なスキンケア商品を使った専門家によるスキンケアを行うことはできないだろうか。
 中国市場であれば、もうひとつ別のアプローチも考えられる。それは、ファッションモデルを起点にマーケティングをするという戦略である。
 中国のファッションモデル業界は、日本と全く異なっている。全国で百以上のモデルコンテストが開催され、その勝者が上位のコンテストに出場し、最終的には、中国スーパーモデルコンテストで審査が行われる。その勝者がパリコレにデビューするのだ。
 もし、何らかの方法でモデルコンンテストにアプローチできれば、その影響力は大きい。
 ファッションモデルという職業は、最もスキンケアのニーズが高い。厚化粧と強い照明により、肌を痛めるためだ。そのため、仕事以外は化粧をせずに肌を休めているモデルが多い。スキンケアは職業的メンテナンスでもあり、必要不可欠な作業とも言える。それだけに、スキンケア商品については、厳しい選択眼を持っている。
 本当に良い商品ならば、ファッションモデルに認められるはずである。そこから口コミで評判を広げるということもは可能なのではないか。
 最初に、ファッションモデルの口コミが広がれば、アパレルのVIPルームでの販売も説得力を持つに違いない。

4.ライフシーン毎のコラボ戦略

 ブランドという切り口で市場を攻略するだけでなく、ライフシーンに合わせたプロモーションも可能だろう。
 こちらは、上から攻めるのではなく、ある程度のマスマーケットを狙うので、価格も押さえる必要がある。ラグジュアリー商品がコレクションブランドならば、こちらはディフュージョンブランドというポジションになる。
 通勤用、山リゾート用、海リゾート用、ガーデニング用、海外旅行用、国内旅行用、温泉旅行用などで、成分の調整、パッケージのデザインを展開していく。
 これらのライフシーンに対応しているファッションブランドとのコラボレーションもあるだろう。アウトドアブランド、マリンスポーツブランド等へのマーケティングは有効ではないだろうか。

*有料メルマガj-fashion journal(263)を紹介しています。本論文は、2016.12.5に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。

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