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February 10, 2016

社員を幸せにしない会社というシステム j-fashion journal(175)

1. 銀行に勤めていたベテランOLAさんのケース

 Aさんは、アラフォーの独身女性。大学から成績優秀で、常にトップでなければ気が済まない性格だ。大手銀行に就職してからも、常にトップを目指し、一生懸命仕事をしていた。
 Aさんは、女性が輝ける会社になればいいと思い、自分が模範になろうと考えていたようだ。そして、知らないうちにため込んだストレスは自分の母親に向かっていた。母親に何かを言われると、常に自分を正当化し、母親を攻撃していたという。そのため、親子関係は次第に冷え込んでいった。
 ある日、上司の心ない言葉を聞き、「男性の都合で作られた会社で、女性が活かされることなんてあり得ない」ということを思い知らされる。
 そして、どうしても会社に行けなくなり、通勤途中で会社に向かうのを止めて、高尾山に向かった。生まれて始めて無断欠勤だった。

 ここまでなら、仕事をし過ぎて燃え尽きたOLに過ぎない。しかし、Aさんはここから人生が劇的に変わっていく。
 会社を退職し、一年間は金に糸目を付けず、とにかく好きなことだけしようと思った。そこから、様々なイベントや集まりに参加するようになま。仲の良い友人ができて、その人達の考え方に共鳴し、イベントの企画などに参加するようになる。
 以前から田舎暮らしを夢見ていたのだが、家族に反対されていた。しかし、会社を止めてから、ストレスから解放され、気持ちが素直になっていった。母親には素直に謝ることができるようになり、家族との関係を修復していった。
 友人が住んでいる長野県との関係が深くなり、家と畑を借りられることになった。そこでは、カフェやイベントができるスペースも用意されており、それまで夢に見ていたことが次々と現実となっていった。
 現在では、家族を含め、周囲の人々とも良い人間関係を築き、毎日を感謝の気持ちで過ごせるようになった。
 今、彼女は最高の人生を楽しんでいる。不安はなくなり、未来への希望にあふれているのが伝わってきた。
 
2.女性新入社員Bさんのケース

 とにかくBさんは落ち込んでいた。会社の仕事が忙しく、残業も多い。元々、身体も弱いし、精神的にも辛い。会社の中で誰も会話が成立する人がいない。会社で息をするのも辛い。
 会社の上層部は、全員コンサルタントで、ロジカルに話をする。結論を先に言って、その理由を三つ説明するのだ。会社は、上から押しつけるのではなく、社員の意見を聞くという姿勢を持っている。しかし、自分の言うことを理解してくれる人はいない。Bさんは、その矛盾に直面している。また、会社に忠誠心を求めるならば、意見なんて聞かなければいいと思っている。
 Bさんは、仕事が嫌なわけではないし、仕事ができないわけでもない。
 「それなら、会社を辞めればいいじゃないか」と言っても、「新しいことを始める意欲もない」「辞める手続きが面倒で行動できない」という。
 Bさんは、大学生の時には6つもアルバイトを掛け持ちしていたそうだ。その時の収入は、今とほとんど変わらないので、会社を辞めても何とかなるということは分かっているのだが、それでも行動が起こせない。
 Bさんは、上司とのミーティングで、「会社の中に、この人みたいになりたいと思う人がいない」と言った。そうしたら上司が「それなら反面教師にしたらいいじゃないか」と言われた。Bさんは、「この回答には絶望した」とのこと。
 おそらく、上司は、これほど本人が辛い状況にいるとは思っていないのだろう。

3.会社の利益を優先する「常識」が通じない

 私は、彼女たちの話を聞いて、とても真面目だと感じた。私の中では、現在の日本の企業社会が男性社会であることは常識だ。社員の意見を聞くと言っても、実際には聞く耳など持っていないことも常識だ。
 会社の中で、腹蔵なく話せる相手が見つかることなどほとんどないし、だから、当たり障りのない話をして、表面上の関係を取り繕っているに過ぎない。
 勿論、そんな毎日を続けていても、会社が良くなるわけでもないし、自分が幸せになるわけでもない。しかし、経済的安定を手にするには、何らかの妥協は必要だし、会社で失敗したとしても殺されるわけではない。「もっと気楽にやればいいじゃないか」と思うのだ。
 しかし、そんな常識が通じない人が増えている。これは、若い人だけではない。ベテラン社員も含めて、会社の常識ではなく、人生の本質的な部分に目を向けるようになっている。
 会社は、社員をコントロールするのに、給料と役職を使う。給料が上がる見込みがなく、出世もできないならば、会社への忠誠心など生じるわけがない。あるいは、最初から給料も地位も望まないのであれば、会社は個人をコントロールすることはできない。
 成長なき社会、成長なき時代の中で、どのようにモチベーションを維持するのか。
 第一は、人間的魅力ではないか。この人のためなら、一生懸命働きたいと思えるか否か。AさんもBさんも、もっとコミュニケーションが取れる上司がいれば、退職したいと思わなかったかもしれない。
 あるいは、社会的意義のある仕事と認識し、本人も社会的責任を感じているか。Aさんは、ベテランなので、銀行の陰の部分も熟知していた。「私が一生懸命仕事をすることで、無理やり融資をして、銀行だけが儲けていた」と語っていたのだ。そんな仕事に辟易としていたのも事実だろう。そして、ある日限界を超えたのだ。
 
4.会社の発展と個人の幸せ

 昔は、会社の発展が個人の幸せに直結していた。会社が成長すれば、社員も増え、地位も上がり、給料も上がる。
 しかし、現在は市場も拡大しないし、会社も簡単には成長できない。仮に、会社が成長したとしても、社員個人が幸せになるとは限らない。売上が増えれば、ノルマが増え、今より忙しくなる。ストレスで、心身ともに壊れていく社員を目の当たりにしていると、給料が少しぐらい上がるより、現状維持の方がいいと思うのも当然だ。
 個人を優先して考えれば、会社の成長を願うよりも、慣れた仕事を継続した方が楽だ。残業が増えることもなく、ストレスも増えない。
 現在の会社組織は、社員の幸せと会社の成長を一致していない。それなのに、会社優先の論理だけで運営されている。その矛盾にいち早く反応したのが、女性社員とは言えないだろうか。男性社会である企業社会の中で、男性社員は現状を正確に分析できないのではないか。
 会社は、社会的な存在でなければならない。会社のために働くことが、社会のためになるならば、努力するモチベーションにつながる。
 会社のビジョンは重要なのは、株主へのアピールのためではなく、社員のモチベーションに直結しているのだ。ビジョンは、会社のアイデンティティそのものである。
 更に飛躍するならば、会社とは「個人がやりかいことを実現する装置」であるべきなのかもしれない。
 社員はコントロールされたくて、会社に所属するのではない。入社する時には、「会社に入って活躍するぞ」と思っているはずだ。それなのに入社間もなく、「会社は自分が活躍できる場ではない」ことが明らかになってしまう。
 多くの会社では、平社員は自分の頭で考え、自分で計画し、実行するチャンスが巡ってこない。何も考えずに、言われたことを忠実にこなすことだけを求められるのだ。その意義も説明されないままに、オーバーワークが押しつけられる。
 そして、そんな会社の仕事を唯々諾々と従っている先輩社員に対しても幻滅してしまうのだ。
 これからの会社は、個人の「幸せ実現装置」にならなければならない。そのうえで、株主と社員がWIN-WINの関係にならなければならない。それを実現するのが経営者の使命である。

*有料メルマガj-fashion journal(175)を紹介しています。本論文は、2015.3.23に配信されたものです。リアルタイムでの講読をご希望の方は、http://www.mag2.com/m/0001355612.htmlよりお申し込みください。

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