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November 03, 2010

世界的に展示会を見直す時期

 現在、あらゆる分野の展示会が見直しの時期を迎えている。展示会や見本市で出展者と来場者が一堂に会して集中的に商談を行うというシステムは、実質的に崩壊しているからだ。インターネットを通じたコミュニケーションは、各企業が自社情報や商品情報を世界に向けてプレゼンテーションすることを可能にした。問い合わせや受発注もネット上で行うことができる。
 それでも、商品トレンドの情報入手、プロモーションという機能は残っている。業界人が一堂に会することから生まれるインフォーマルな情報交換も意義はある。その結果、あらゆる分野の展示会は、ビジターは来るが、バイヤーは来ないという状況に陥っている。そして、商談が成立しないイベントに、最低でも数百万円の経費をかけて出展するという費用対効果が見えなくなっている。それにも関わらず展示会を商談会と捉え、成果が上がらないことを嘆くのは矛盾というものだろう。

 このことは、ファッションショーにも共通している。イベントとしてのファッションショーを見たい観客は多いが、それをビジネスにしようというバイヤーはほとんどいない。それでも、メディアに取り上げられるというプロモーション効果は残っている。中国市場ではプロモーションが重要なので、ファッションショーの意義を見出すことは可能だ。しかし、日本においてはどうだろうか。
 日本の展示会で盛り上がっているのは、先端技術や消費トレンドの最前線のコンテンツである。あるいは、消費者に向けたイベントで話題性のあるもの。単なる地味な商談会なら、展示会に出展する意味はほとんどない。繊維業界はインターネットの活用が遅れている分だけ新たな出会いも期待できるものの、これもインターネット検索で対応できるようになれば、問い合わせから見本請求、商談も可能になるだろう。実際、私自身、ツイッターやテレビで知った情報をインターネット検索し、連絡を取り、見本を請求するということを日常的に行っている。
 たとえば、ホテルの部屋を借りて、個別商談を行う方がブースの設営よりもコストが掛からない。ホテル等とタイアップして、セミナーやパーティーと組み合わせたビジネスイベントという企画も立てられるし、海外バイヤーを対象にした観光&ビジネスというコンセプトあるだろう。施設や組織ではなく実質的な商談やコミュニケーションのあり方を考え直す時期に来ているのである。

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