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November 03, 2010

コレクションというシステム

 コレクションというシステムは、オートクチュールから生まれた。オートクチュールの顧客を呼び、番号札を持ったモデルが着用するドレスを発注するというシステムである。やがて、上流階級を顧客を失ったオートクチュールのコレクションは香水のプロモーションショーと言われるようになる。更には、多種多様なライセンスビジネスのイメージプロモーションの場へと発展していく。
 洋服そのものは、既製服の時代を迎える。ケンゾーが初めてパリでコレクションを開いたとき、お金がなくて、コレクションのモデルは使えなかったので、比較的安価な雑誌モデルを使った。ウォーキングができないので、音楽に合わせて踊るようにステージを駆けさせたが、それが若者の共感を得た。服のシルエットをじっくりと見せるよりも、若々しいブランドイメージを表現したのである。

 ニューヨークのデザイナーは、ファッションデザインも工業デザインの一部と理解している。大量に売れるのが優秀なデザインであり、大量生産のためのデザインを展開するのがデザイナーの仕事と考えているのである。
 日本のコレクションは、誰を対象に、どんな目的で開かれているのだろうか。コレクションの顧客はバイヤーとプレスと言われるが、コレクションで買い付けるバイヤーなど、ほとんどいない。プレスと言っても、欧米のコレクションのように批評をするわけではなく、プレスが高い評価を与えても、経済的な成功に影響することは少ない。
 新聞や雑誌に掲載するだけなら、予め、スチール写真を撮り、配布しても良いだろう。あるいは、WEBからダウンロードさせても良い。
 コレクションの時期の問題もある。受注生産をするのなら、早めの時期に開くべきだろう。それでも、半年も前に開く必要があるのか。コピーされるためのコレクションでは何の意味もない。四季のある日本ならば、年4回のコレクションという考え方もあるだろう。実際に、展示会ベースでは更に細分化している。
 私は、オートクチュールのコレクションに戻っても良いのではないか、と考えている。プレスやバイヤーを対象とするのではなく、顧客を対象にする。ショーは小規模にして、年4回開催する。動画や写真のデータは公開時期を考慮した上で、WEBから発信する。いずれにせよ、コレクションのあり方を根本から考え直す時期に来ていると思う。
 デザイナーのデビューにはコレクションが不可欠、という常識も疑ってみる必要がある。

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