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November 03, 2010

権利を販売するという発想

 中国には、日本にない制度や機関がある。たとえば「産権交易所」。産権交易所は、中国国営企業が民営化する際に、国有財産、集団資産の譲渡、売買を公平かつ合理的に行うために全国に設置された機関である。産権とは、「物権、債権、株権、知的所有権など各種の財産権」を指す。売買の方法は、株式市場のように案件をスクリーンアップし、それを落札する。産権交易所はスクリーンアップの手数料及び管理料、売買成約の手数料を受け取るというビジネスモデルである。
 中国は法整備の途上であり、常に法律が改定されている。また、あらゆるビジネスには政府の許認可が必要である産権交易所は、元々、不法に国営資産が売却されたり、不正を防ぐために作られた機関であり、法的なトラブル等を防ぎたいのなら、積極的に活用すべきだろう。

 日本企業は、中国市場進出というと、中国現地法人設立を考える。しかし、中国進出した企業が撤退する事例も多い。多くの場合、商品トラブルではなく、日本人と中国人の考え方の違い、人間関係等が元でチームワークが乱れ、そこに複雑な人達が入り込み、ビジネスが正常に稼働しなくなり、破綻してしまう。
 そこで発想を転換してみる。中国に販売目的の現地法人を設立するのではなく、中国における販売権を有償で譲渡する。中国側の営業、販売等は全て中国企業に任せる、という考え方である。
 たとえば、アパレル製品を輸出することを想定してみよう。日本企業は、すぐに展示会出展を考える。しかし、展示会での商談はオープンな取引であり、独占販売権を取得するものではない。売れたとしても大した利益は期待できない。
 多くの中国人は、商品単位の取引よりも、独占販売権の取引に魅力を感じる。中国最大のアパレル展示会であるCHIC(中国国際服飾服装博覧会)も代理商(独占販売権を持つ代理店)募集が主な目的である。
 まず、自社ブランドの中国における販売権を上海文化産権交易所(ファッション、ブランド、知的所有権等の取引を扱う専門機関)にスクリーンアップし入札を行う。それで反応がないようならば直接参入しても成功する可能性は少ない。
 たとえば、日本のアパレルブランドの独占輸入販売権と、セカンドブランドのライセンス生産及び販売権を中国内販アパレルに有償で譲渡するのはどうだろう。自社ブランドの知名度を上げると同時に、中国のアパレル業界への貢献にもつながるに違いない。

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