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November 03, 2010

中国代理商のシステム

 中国のアパレルは代理商システムにより、急激な成長を遂げた。代理商は欧米のレップのようなものであり、特定地域の独占販売権を有する。広大な中国全土を数千店舗単位の直営店で運営するためには、莫大な資金と地域毎の販売会社設立が必要になる。そこで、代理商を活用することになる。
 多くの場合、代理商は保証金を払わなければならない。取引条件は企業によって異なるが、一般的には、小売価格の45%程度で完全買い取りである。日本のアパレルは問屋業態なので、45%という掛け率は厳しいだろう。しかし、中国のアパレルは製造業者であり、日本と同程度の原価率と考えると、小売価格の20~25%が商品原価であり、これには工場の利益も含まれている。それと比較すれば、45%の完全買い取りという条件は破格でさえある。OEM生産の数倍の利益が得られる計算だ。

 しかも、代理商からの支払い条件も有利だ。あるスポーツアパレルは、年間2回の展示会を行っている。そこで半年分の発注を行うのだが、代理商は展示会後、速やかに商品代金の30%を支払わなければならない。アパレルは、この30%で商品を生産する。そして、製品が完成した段階で、残りの70%を支払う。それを確認して、アパレルは商品を代理商に納品するのである。完全前払いで、しかも返品は一切不可。
 日本企業が代金回収に悩んでいるのがアホに思えるような条件である。100%前払いで、しかも保証金まで積ませているのだ。
 しかし、年二回の代理商のイベントは大きな負担になる。全国から千人以上の代理商を集め、交通費とホテルの宿泊代、食事代を負担し、ファッションショー、展示会等の大がかりなイベントを行う。多くの場合、代理商の衣装もアパレルが負担し、会場にはお揃いのTシャツやポロシャツを身につけた代理商が勢ぞろいする。社員旅行と展示会を足して、2~3倍したような大イベントであり、そこで代理商のロイヤリティを高めるのである。
 私が目撃したイベントでは、国際ファッションシンポジウムが開催され、その後、2時間30分のファッションショー+ダンス、太鼓、楽器演奏のエンターテイメントのイベントが行われた。
 日本のアパレル企業は、北京、上海の大都市を中心に直営店を展開しているが、中国アパレルは、「儲かるのは、代理商による地方都市の一番店戦略」と考えている。一概に、どちらが正しいとは言えないものの、地元の企業に学ぶことは多いのではないだろうか。

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