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October 27, 2007

商社OEM生産業務をシステム化する(日本繊維新聞2007年9月6日付寄稿)

 最近、私は一つのセールストークを覚えた。「本来はやらなければならないのに、どのシステムベンダーも敬遠する業務は何ですか?その業務のシステム化に挑戦しましょう」
 私は現在、某天才SEとオジベンに挑戦している。オジベンとはオジサンベンチャーの略。ベンチャーの弱みは信用と資金がないこと。当然ながら、美味しい仕事には大手システムベンチャーが群がり、業務パッケージが存在する分野には中堅システムベンダーが食い込んでいる。オジベンに残された道は、誰もが嫌がり、「システム化なんて無理」と言われている分野しかない。
 その意味で、オジベンの対象として繊維アパレル業界は有望だ。複雑で多段階な流通、独特の商慣習、標準化されていない業務フロー、業績悪化のため予算がないなど、システムベンダーが逃げ出す条件が揃っている。その中でも、手の付けられない分野とは何か。

 私は、アパレル製品のOEM生産ではないか、と考えている。かつてはアパレル企業内部の生産管理部が行っていた業務であり、やはり生産事務のために何人もの社員が動いていた。多くのアパレル企業は費用対効果を考えて、生産管理業務を商社にアウトソーシングした。割に合わない労働集約的な仕事を商社が引き受けたのは、それでも中国生産による利益率が高かったからだ。しかし、中国の人件費、人民元の為替は着実に上がるだろう。このままでは、OEM生産ビジネスは破綻するはずだ。
 OEM生産業務は複雑だ。アパレルから縫製仕様書と発注明細が届き、それに基づき、生地、付属、副資材を発注し、縫製工場を押さえ、原反明細を確認し、発送先毎に振り分け、裁断明細を確認し、原価計算を行う。この間、電話、FAX、専用伝票が飛び交い、社内の基幹業務システムへの入力が義務づけられる。正確な見積もりが出る前に、売値を決めなければならないこともあり、原価を見積もっても、仕様変更や小さなトラブルで全てがひっくり返る。それをほとんどの場合、人海戦術でしのいでいるのだ。
 生産管理ソフトはあっても、アパレル企業内部、工場内部で使うものであり、現在のネットワーク型生産には対応していない。全ての受発注業務をできるだけ自動化し、原価管理、見積もり管理につなげ、品番毎の工程進行管理を行い、それらのデータを基幹業務システムに連携させる。これが完成すれば「人件費削減、3割4割当たり前」である。大丈夫か、オジベン!

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