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January 04, 2005

中国人社員の雇用による問屋街活性化

 東京の横山町、馬喰町は、問屋の集積地である。しかし、最近元気がない。後継者もいない。何とか元気にする方法はないか、と考えたのが、今回の提案である。勿論、ほかの地域にも応用はきくはずだ。
 唐突ではあるが、「問屋街の各企業が最低一人の中国人社員を雇う」。これがスタートだ。
 中国で日本語を学ぶ大学生は数多い。彼らを対象に、現地で説明会を開き、集団就職させるのである。中国人社員に対しては、将来独立する機会を与えることを明言した方が良い。日本で働くことで、日本のビジネスのノウハウや人脈、取引先等の情報を得ることができる。将来、自分が独立する場合、日本とのパイプは大きな資産となるだろう。
 また、中国人を採用することで、彼らの親戚、知人等の人脈が将来の中国ビジネスで役立つ。日本人だけで、中国との取引や中国進出を考えるよりも、中国の若者に事業計画を立てさせた方が成功する率は高いのではないだろうか。

 地域ぐるみで採用すれば、中国人社員が孤立することはない。インターネットを活用した中国人コミュニティを作り、日常的な悩みを解決することも可能である。また、一定以上の中国人コミュニティができれば、それに付随したビジネスも発生するだろう。何人かは、日本人と結婚して日本に定住し帰化するに違いない。そして、地元で起業するだろう。あるいは、後継者として中国人を起用する日本人社長も出てくるのではないか。こうしたことを予測して、最初から日本での起業支援のシステムを整備しておく。オフィスも空ビルを整備して賃貸すれば、双方にメリットがある。
 勿論、日本側も外国人を雇用した経験はほとんどないのだから、いろいろな問題が起きる。しかし、その問題を解決することが企業の国際化につながり、問屋街の国際化につながるのだ。
 これまで中国人研修生という形で、縫製工場等に多くの中国人を受け入れてきた。しかし、今回のプロジェクトは低コストの労働力を確保するための中国人社員採用ではない。むしろ、ビジネスの国際化や新規事業開発のために雇用するのである。単純労働者ではなく大学卒業の優秀な人材獲得を目指すのだから、全く意味合いが違う。
 繊維ファッション関連の大企業も将来的には中国人を雇用するようになるだろう。しかし、生活環境の整備など課題は多い。地域ぐるみの受け入れ事業は、大企業が単独で中国人を雇用するよりも、様々なメリットが生まれる。
 また、繊維産地の製造業よりも、問屋街のような流通や卸売の分野の方が、中国とのネットワークが生かしやすい。商才に長けた中国人のこと。仕事を覚えれば、様々な提案をしてくるはずだ。中国国内の人脈を駆使して、新たなビジネスを展開する動きも出てくるに違いない。そういう時に、問屋街の経営者も新規企業への投資、子会社の設立、株式市場への上場等を勉強して、彼らに積極的な投資を行うべきである。
 まず、中国の若者に起業のチャンスを与え、そのエネルギーを活用して問屋街全体の活性化を図る。まさに、地域ぐるみのウイン・ウインの関係を築くのである。
 中国人社員を雇用し、3年ほど経って日本でのキャリアを積んだら、いよいよ中国市場参入を地域ぐるみで行う。彼らを現地法人のマネージャーに起用して、日本と中国とのネットワークを活用したビジネスを展開するのである。これまでの行政は施設の建設や補助金が先行していたが、ビジネスにおける人的交流によって活性化を目指すのも一つの考え方だろう。◆

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Comments

なかなかいい発想ですね。だけど、中国で日本語も分かってアパレルに興味を持つ人は数そんなにないと思います。一人子政策の下では成長している子供たちはまず国家公務員、国営企業、欧米系外資、知名民営企業、有名日経企業(自動車、商社)などの順になってしまうのです。
問屋街の商品はお祖母ちゃん向けの多いし、中国の方読んで来ても生産には便利かもしれないですが、販売は難しいですね。

新しいアイデア拝見させていただきまして、有難うございます。

高橋さん。書き込みありがとう。
私もこれから問屋街の活性化に関わっていきそうです。その時に、文化の卒業生と何かできると良いと思います。
学生と企業とのコラボレーションというのは、商売が絡まないので、非常に取り組みやすいと思います。反面、商売が絡まないと単なるイベントで終わることも多いわけです。
でも、インターンシップから就職という流れができれば、それは単なるイベントではありませんね。また、具体的な動きが出れば、ここにも紹介したいと思います。

突然の書き込み失礼いたします。昨年講義を聞かせていただいた文化服装学院ファッションビジネス科2年の高橋と申します。

横山町・馬喰町問屋街に中国人の雇用を、という私では考えも及ばないような画期的な意見を読み、改めておみそれいたしました。

私自身、昨年・一昨年と問屋街と学院の産学連携の活性化プロジェクトに参加したこともあって、なぜだか他人のこととは思えないような気になって、ついつい書き込みをさせてもらいました。この2年間に私も何回か問屋街を訪れましたし、ビジネス科では全員での市場調査や有志によるFB調査隊なるものを結成しての市場調査の取りまとめ、それを通してのPRなど行いましたが、果たしてそれがどこまで活性化につながっているのか、強い不安と疑問を感じたことを思い出しました。また、問屋街の長い歴史や伝統が、時には変化を妨げていると感じたのも事実です。
しかし、2年間を通じて、双方に理解がうまれ、また昨年から問屋街での企業研修も実施されたこともあり、私の友達に問屋街での就職を決めた子も数多くいます。これことだけでもこのプロジェクトに関わったことに意味があったと思い、この春からの同士の活躍によって横山町・馬喰町問屋街が活性化され元気になっていくことを期待しています。

長々と失礼いたしました。

サクラちゃん。また、両国のさくらでお食事しましょうね。今年もよろしく。

坂口さん、明けましておめでとうございます。

いつもながらに鋭い内容ですね。
問題は、実行するかしないか、だと思いますが。

今年もご指導の程宜しくお願い致しますm(__)m

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