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August 20, 2004

上海の百貨店で考えたこと

 中国の百貨店において、オープン予定日が遅れることは日常茶飯事である。一カ月や二カ月の遅れに対しては、誰も文句は言わない。一年、二年遅れた上に、結局はオープンしないこともあるからだ。
日本の百貨店がオープンすると消費者が押しかける。日本の消費者は好奇心が強く、「新しい店には、とにかく行ってみよう」と考える。テレビ、新聞、雑誌等の情報メディアも、新しモノ好きの日本人の性質を熟知しているので、大型店のオープンを大きなニュースとして取り上げる。
ところが現在の中国では、オープンしたての百貨店に人が集まらない。まず、そこに百貨店がオープンしたことを知らない。情報媒体も少ない。新聞は戸別配達ではないので、折り込み広告やチラシを配るのが大変だ。テレビ広告は高額であり、基本的に場所貸し業、デベロッパー業の百貨店が積極的に広告を打つということはない。ようやくファッション雑誌が百貨店とのタイアップ別冊を作成した段階である。

 広告媒体が発達していないので、広告代理店も発達していない。どのように広告を打ったら良いのかも分からない状態である。カメラマンに撮影してもらっても、雑誌媒体と連動していないので、単に写真撮影することしかできない。
 新規オープンの百貨店の様子を見ていると、偶然、通り掛かって涼みに入った、という風情の人が多い。入ってみたら、良い店だった。それが、口コミで一般に浸透するまでに時間がかかる。
 偽物が横行する中国では、信頼できる店からしか買物をしない。オープンから間もない店に対しては、様子を見ている気配である。こうした市場の違いゆえに、日本のやり方がすぐに通用しない。実際に進出してみると、いろいろな課題が待っている。
 売れている商品を聞くと、装飾過剰なもの、キャラクター性の強いもの等が多い。日本のように、シンプルな単品によるスタイリングはあまり受けない。60~70年代のアパレル製品のように、一つ一つの商品が主張するデザインが良いのだ。日本人の感性から見ると、全ての服から装飾を一つずつ剥ぎ取りたくなる。したがって、日本のアパレル企業が中国市場に対応するには、日本向けの商品よりも一つずつ装飾を加えたほうが良いのかもしれない。
 「そんなことはない。一流ブランドは売れているし、それらは装飾過剰ではない」という反論もあるだろう。正直言って、一流ブランドを買い求めている人は、ごく一部の超金持ちであり、彼らはとにかく一流ブランドを買いたいのだ。それのどこがいいのか、は十分に分かっていない。「とにかく一番高い商品を持って来い」という気合で買っている。だから、一流ブランドがもう少し装飾過剰であれば、もっと売れるだろう。
 サイズも問題だ。上海の女性はお尻が小さい。日本のパンツはサイズが合わなくて格好悪いことを現地の顧客は知っている。同じ東洋人ではあるが、やはりサイズグレーディングは必要だろう。
 もうひとつ感じたことは、中国でデザイナーが育ちつつあるということだ。ファッションよりもインテリアやグラフィックに面白いものが多い。数年先には、中国発のデザイナーズブランドが出現するに違いない。◆

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